朝ごはんは、うどんです。呉名物「細うどん」。こちらがその「発祥の地」と語られている老舗店、「一心（いっしん）」。

長塚圭史さん、昨夜はちょっぴり長い夜でした。居酒屋「利根」に始まって、屋台を2軒ハシゴ、「あしあと」から「かさ」へ。さらに、呉人たちが「スタンド」と呼ぶスナック飲み屋に入って、飲んで歌って踊って……。さらにさらに、真夜中に開いている真面目な喫茶店があると聞き、深夜のカフェへ（と言いつつワインもいただいたりしましたが）。そして翌朝、「食べられるかな～」と言いつつ暖簾をくぐりました。

湯気と、出汁の香り。「いらっしゃいませ！」という元気な声。
実はお腹が空いているということに気づく瞬間です。

なんと！ コロッケもあります。しかも、美味しそうです。
（「…そう」ではなくて、実際に「美味しかった」です。笑）
さらに、おにぎりと、いなり寿司もありました。迷います……。
（迷うくらいなら食べなさい、という天の声が響き、言うとおりにしました）

人気メニューはいくつかありましたが、お店の方にぜひと即され、「天ぷらうどん」にしました。美味しくて、美味しくて……「毎朝、食べられますね、これ」長塚さん。

お店のカウンターに、古い写真が飾られていました。「一心」の創業はかれこれ80年近くも昔々のこと。当時、屋台で商売をしていたのが、現店長・坂本悠城（ゆうき）さんの曾おじいさん。あるとき、お客さんからこう頼まれました、「パッとすぐ出てきてパッとすぐ食べられると嬉しい」若き曾おじいさんが考案したのが、「細うどん」でした。そう、呉名物「細うどん」は、その名の通り細くて（香川の讃岐うどんとは大違い！）、しかも柔らかくて、やさしくて。一方、出汁は奥深くも穏やかで、とにかく美味。するするといくらでも入っていきます。おもわず「おかわり！」したくなるほどの美味しさと食べやすさ。毎日来てしまう人の気持ちがよ～くわかりました。坂本さんの曾おじいさんが考案した、「細うどん」。今では呉のあちこちに「細うどん」を掲げる店があります。

ごちそうさまでした！

朝ごはんに食べた、「一心」の天ぷらうどん。腹ごなしに運河沿いからレンガ通りをぶらぶら歩いた長塚圭史さん。「朝のコーヒーを一杯、飲みたいですね」。そして、レンガ通りを抜けると、ありました、呉名物のコーヒーショップが。

店内の壁に、最良のコーヒー豆を探し求めて世界中を放浪する細野修平さんの写真が。
実は、長塚さんがお逢いした日の前日に、細野さんはミャンマーへのコーヒー旅から帰国したばかりでした。
帰国してすぐ、自分の店に焙煎のためにやって来ていました。細野さん、至高のコーヒー豆を求めて世界をさすらうコーヒー寅さんです。

薫り高い、美味しいコーヒーをいただきました。そして、長塚さんもスタッフも、お土産コーヒーをたっぷり購入。（家に戻ってすぐまた、WEBサイトからオーダーしました）
「SUBARU COFFEE」

細野修平さん、コーヒーマイスターの狩山浩子さん、昴珈琲店の皆さん、香り豊かな時間をありがとうございました！

呉のコーヒーを、もう一杯。前夜、屋台をハシゴして、すっかり「呉といえば、ハシゴ！」がインプットされてしまった（？）長塚さん。午後はコーヒーのハシゴです。やって来たのは、「珈琲館 飛鳥」。1962年（昭和37年）創業、老舗中の老舗、呉一番人気と言っても過言ではない地元密着型の喫茶店。

「昔ながらの」という雰囲気の質実剛健、王道なる喫茶店。店長の沖野誠さんが、一杯一杯サイフォンで淹れてくれる、香り豊かで、美味しいコーヒーです。