石丸:浅利陽介さん、今週もどうぞよろしくお願いいたします。このサロンでは、人生で大切にしている“もの”や“こと”についてお伺いしております。さあ、今日はどんなお話をお聞かせいただけますでしょうか。
浅利:今日は、「睡眠について」です。
石丸:誰もが必ず取る睡眠ですけれど、どういう意味で大切にしていらっしゃる?
浅利:やっぱり、“人生の半分は寝ている”と言っても過言じゃないと思うので。
石丸:すごい。半分も寝ているんですか(笑)。
浅利:と、誰かがどこかで言ってた気がします(笑)。
石丸:たっぷり寝れる派?
浅利:寝ますね。平気で12〜13時間寝ます。
石丸:じゃあ、半分寝てますね(笑)。
浅利:(笑)。
石丸:よく続けて眠れますね。
浅利:途中でちょっと起きたりするんですけど、休みの時は12〜13時間寝ますね。とにかく寝るのが好きなんですよ。調子に乗っていると思われるかもしれないですけど、最近、ベッドをちょっと良いものにしてみたりとか、枕を新調してみたりとか。そういうことが出来る余裕が出来たので。
石丸:なおさらベッドにいる時間が長くなっている?
浅利:はい。“寝る時にテンションを上げていく”みたいな…何と言いますか、“寝るために朝起きる”みたいな感じです(笑)。
石丸:すごいね(笑)。でも、寝れなくなっちゃう時ってありません?
浅利:もちろんあります。
石丸:そういう時はどうするんですか。
浅利:「寝れないんだったら起きなさい」という感じです。“今日、泣くシーンがあったから興奮して寝れないよね”ということを自分に言い聞かせて(笑)、それでちょっと強めのお酒を1杯飲んで、それでも眠くならなかったら、“映画を観ましょうよ”と。
それで映画を観て落ち着いてきたら、もう1回寝に行ったりということをしています。
石丸:大好きな睡眠時間ですもんね。悶々と寝られないことに苦しむよりは、すぐに違うことをして、徐々に眠れる体勢に持っていけるようにしているんですね。
浅利:僕も結構、悶々とする時間があったんですが、それをなくすにはどうしたら良いのかなと思って。とにかく朝ちょっと早めに起きて、稽古の時間に集中するんです。“次(の予定に)はこれもあるから、そろそろセーブしなきゃいけないな”とか余計なことを考えないで、1つ1つのことにぶち当たっていくという(笑)。
石丸:全集中なんですね(笑)。
浅利:そうです(笑)。そうしていくと、いろいろ失敗もあるんですけど、(夕方)6時くらいになるとめっちゃ眠くなるんですよね。
石丸:とことんまで自分を追いつめているし。
浅利:もちろん15分寝たりとか休息もするんですが、1つ1つ集中してやっていくと、自然と6時に1回眠くなり、“いやいや、まだまだ”と思って、9時くらいに子供を寝かせるタイミングの時にそのまま一緒に寝ちゃったりするのが一番気持ちが良いんですけど、“いやいや、まだまだ”と思って、起きてゲームをして(笑)。
石丸:やりたいことを全部やって(笑)。
浅利:「ゲームは1時まで」と(決めて)1時に終わらせて。
石丸:良い子ですね(笑)。
浅利:(笑)。“だけど、台本も読みたいな。いやいや、やめとけ。明日の朝やろう”とベッドに入って、そうすると“やりきった! よくやった”と(自分に)言っていると寝てしまうんです。
石丸:なるほど。
浅利:それで、夢とかも。
石丸:見ます?
浅利:「夢占い」って、あんまりやらないですか?
石丸:一時期流行りましたよね。10〜20年くらい前かな、本も出たりして。
浅利:結構面白いんですよね。
石丸:どうでした? 当たってました?
浅利:精神状態とリンクしているものらしくて。そこまで信じてはいなくて、半々の「へえ〜」くらいなんですけど。空を飛んでいる夢とか、すごくふわふわして楽しい夢を見たりする時は、体も心も絶好調の状態というか、リラックス出来ていて、物事に対して楽観的で何でも楽しめるという状態らしく。
石丸:それは本によると、ですか。
浅利:スマホで「この夢を見た時はこうです」という。
石丸:そうか。答えが出るんですね。
浅利:それを話のネタに、朝ご飯を食べたりします。
石丸:今までで怖い夢って見ませんでした?
浅利:怖い夢は、多分(石丸さんも)ご経験があると思いますけど、台詞が入っていない状態で本番、という。
石丸:怖! ある、ある。
浅利:(笑)。
石丸:ヒヤッとしますね。恐ろしい夢ですよね。
浅利:恐ろしい夢ですよね。
石丸:改めて、浅利さんにとって「寝られる」ということは、健康のバロメーターになりますか。
浅利:そうですね。家のベッドでも、地方へ行った時のホテルのベッドでも「寝る」というのが最高に気持ちが良いですね。最近は、「寝る」ということが“今日やりきったな、ご褒美のベッドだぞ”というような意識になりましたね。
石丸:そうなんですね。
話は変わりますが、浅利さんはバスケがお好きと伺っていますけれど、どのくらい興味がありますか。
浅利:大好きです。暇さえあれば、バスケットの動画を観る、そして戦術を立てる。僕が所属しているバスケットチームがあるんですけど、そのチームの選手と「どれが使えるか」とか。
石丸:すごい! 監督ですか。
浅利:自分で言うのもなんですけど、『オールドルーキー』(TBS系)というドラマがきっかけでプロの選手の役をやらせてもらったんですよ。その時に、実際の「千葉ジェッツふなばし」というプロチームから1日契約をいただいて。
石丸:すごいですね。1日契約といってもプロなんでしょ?
浅利:そうです。なので、僕は「元プロ」なんですよ(笑)。
石丸:カッコイイ(笑)。
浅利:ちょっと恥ずかしいんですけど。第2、第3クオーターの間の20分間の休憩時間のショータイムに出していただいたんですが、めちゃくちゃ緊張しましたね。お客さんが見ている中で、誰もいないコートで3ポイントを30秒間のうちに1本決めれば良いんです。
石丸:なるほどね。
浅利:30秒からカウントダウンが始まるんです。“こんなの一発で絶対入るよ”と思ってパッとやったら外れて。そこからパニックになり、2本、3本と外し、“あれ、タッチがあわない。どうしよう”と思って。
石丸:ボールとのタッチがね。
浅利:“これはまずい”と思って。パスを出してくださる方がいらっしゃるんですけど、その人のパスがどんどん強くなっていくんですよ。“決めろよ”っていうプレッシャーみたいなパスが(笑)。最後の最後、残り2秒でなんとか入ったんですよ。
石丸:やった!
浅利:これは本当に嬉しかったです。いまだに動画を観返します。
石丸:そう。
浅利:“俺、すごい”と思っています。自画自賛してますけど(笑)。
石丸:その緊張状態の中で、本当にそうですよね。昔からバスケはやっていらしたんですよね。
浅利:はい。18歳から始めたんです。
石丸:バスケは身長の高い人も低い人も混じってやるじゃないですか。自分のポジションはどういうところ?
浅利:ポイントガード。「あの人はシュートが得意」「あの人はドリブルをついてシュートするのが得意」というのを把握して、今日の選手の調子を見ながらパスを出して、時にはシュートを打つという。
スポーツとお芝居を例える方がいらっしゃると思うんですけど、その感覚がすごく生きる時があります。「今日は調子が悪いから、このくらいの台詞の勢いにしておこうかな」とか(笑)。
石丸:特に舞台は毎日ありますからね。
浅利:そうです。そんな感覚になる時があります。
石丸:来週8月25日から、FIBAバスケットボールワールドカップ2023が開催されますよね。今、すごく盛り上がっていますけど。
浅利:本当は行きたい! お仕事があるので行けないんですが、どんどん日本のバスケットボールの技術や体格もレベルアップしているので、良いところまでいけるんじゃないかなと思っています。メダルは獲りたいですね。
石丸:今、1番強いと言われている国はどこですか。
浅利:世界的に言うとアメリカ、フランス、スペイン、あと中国も強いですね。だから、どれだけ3ポイントを量産出来るかというのが、トム・ホーバスヘッドコーチが求めていることだと思うんです。インサイドに切りこんで、外にパスを出して3ポイントは絶対ブロックされるんですよ。だからもう1周するんです。パスワークで繋げて、フリーになったタイミングで外に出してという「アウトナンバー」という状態なんですけど。フリーの選手をどうやって作るかというところが上手くいけば、3ポイントは量産出来ると思います。
石丸:なるほど。
浅利:富永啓生くんという若きシューターがいるんですけど、ディフェンスが“ここからは打たないだろうな”というような遠いところから3ポイントを打つので。
石丸:ラインが引いてあるところよりも、もっと離れたところで。
浅利:はい。だから、普通ならディフェンスは付かないですね。それがひとつの起爆剤になって日本の流れに持っていける力はあると思います。
石丸:これは注目ですね! 本当は行きたいところですもんね。
浅利:めっちゃ行きたいです!
石丸:目が離せません。僕も観ます。
浅利:是非!