石丸:4週にわたって、人生で大切にしている“もの”、“こと”についてお伺いしてきましたが、 最終週は“時を重ねながら、長く大切にしていきたいこと”についてお聞きします。
山田:「諦めないこと」「信じること」。「許すこと」そして「感謝すること」ですね。
石丸:「諦めないこと」と「信じること」。これらは自分の中ではどういうことだと思っていますか。
山田:いろんな仕事をする中で、やりたいと思ってやり始めたことに対して協力してくれる人や仲間が増えてきてるので、絶対に諦めてはいけないという気持ちがあります。
もちろん、ダラダラやっていてはいけないですけど、2年、ものによっては3年4年の間には絶対に形にする。形にするまでは絶対に諦めないと思ってます。
石丸:自分の年齢から考えて4年後というのは見通せます?
山田:見通す、という感じではないんですよね。ネガティブな意味ではないんですけど、10代のときから“明日死ぬかもしれない”って思って生きているんです。
だからこそ、今やりたいと思ったことを全力でやって。なるべく死なないようにしながら、やりたいことを諦めずに続けて形にしようとしています。
石丸:なるべく早く形にしたいという思いがあるんですね。
山田:そうですね。ただ、単に早くしようという感じではなく、ちゃんと準備をした上で、ある程度満足のいく状態で形にしないといけないと思っています。
とりあえずこれ、と言うのは良くないと思っています。
石丸:そういった意味では、諦めないということの中に辛抱強さが必要ですよね。
山田:頑固です(笑)。
石丸:途中で進む方向が変わっていく瞬間もありますか?
山田:ありますね。やっぱり柔軟性は大事だと思うので、こっちの方が良いと思って方向転換することもあれば、何か障害があって方向を変えなきゃいけないということもあります。
だけど、どうであれ絶対に着地をさせる。結局「信じる」というのはそういうことになります。
自分の信念を信じるという事もそうですし、一緒に戦ったり、頑張って協力し合ってる仲間を信じるということも然りですね。
石丸:信じるという言葉はすごく難しい言葉だと思います。裏切られることもあるじゃないですか。
山田:ありますね。でも、僕自身はそんなに裏切られたことがなくて。
僕は母ほど出来た人間ではないんですが、基本嘘をつかないんです。良くも悪くもなんですが、全て事実を言ってしまうんです。
まっすぐ生きているのでそんなに騙されることもないし、この人騙しそうだな、というのは目を見れば大体わかります。
途中から下心が出てきたなと思ったら、それをはっきり言います。改善されればそれでいいですし、ずっとその感じだなと思ったら、この人とはやめたほうがいいなと思います。
石丸:自分の中でシグナルがちゃんと点滅するんですね。