JOC企画スポーツラジオ番組 MY OLYMPIC

かつての名選手から将来有望な
オリンピック代表選手のタマゴまで、毎日選手を紹介。
スポーツの祭典「オリンピック」によって、
出場した選手が得たもの、出場を目指す選手たちが
日々感じること、
今だから話せるエピソードや
オリンピックの思い出、取り組んでいる競技の楽しさや
見どころ、
オリンピック出場にかける夢や
情熱を語っていただき、オリンピック候補選手たちと
同世代のヤングリスナーを中心に伝えていきます。

JAPAN FM NETWORK 全国NET 
毎週月-金曜日 6:55-7:00

 OnAir Report

  • 夢は自分でしっかりもって、口に出して
  • MY OLYMPIC 公開録音【後編】
    ゲスト:鈴木明子さん(フィギュアスケート)

    ◆平昌オリンピックについて

    フィギュアスケートは、これまでやったことがない技が演技中に入る事はありえないんです。
    絶対に成功のした事がある技しか入っていないのに
    失敗してしまうのは、やはり本番の緊張感だったり、ここの試合でやりたいと思ったりして出てきてしまうものなのかなって思います。
    私は、フィギュアスケートにとってジャンプって注目されますけど、ジャンプって水物かなと思っていて、調子のいい時もあれば悪い時もあって仕方がないと思うんです。
    調子が悪くてもレベルが高い人が勝てると思うんですけど、それ以外の部分で、
    表現とかステップ、スピンなど練習してきた事がちゃんとそこで出せるんですよね。
    その部分をしっかり出して、そういう意味では宮原選手は本当にしっかりと練習してきた所が出せているなと思いました。
    きっちりと取れるところを取るのが強みだなと思います。

    ◆現在のフィギュアにおいてジャンプや表現のミスが与える影響力について

    すごく練習で調子が良くて、本番でこれならいけると思うのに、一発目のジャンプで失敗してしまった時ってすごく動揺するんですね。
    今まで調子が良くて、ミスもしなかったのに本番だけ転んだら、何で?ってなりますよね。
    逆に調子が少し悪いジャンプがあった時、そこで躓いたとしてもあとはやれることをやればいいと思えるんですが、良ければ良いだけ、ミスするとあれ?ってなってしまうんですよね。
    そのちょっとした動揺が、演技ってどんどん進んで行ってしまうので、引きずってる暇がないんです。
    ちょっとした心の揺らぎが演技に出て来るので、もちろん技術がしっかりしてこそなんですが、メンタルの部分は重要だと思います。

    ◆挫折について

    私はあの時の病気の経験がなければ絶対にオリンピックに行けなかったと思っています。
    それくらい、私にとっては、今となれば決して病気になる事は良い事ではないのですが、それだけたくさんの事を学びました。
    アスリートの身体づくりの大切さを学びました。
    一度、筋肉が落ちてしまったところからトレーニングでまたつけて行ったので、
    そこで食事の事を学んで、食べたものが自分の身体になっていくんだっていう事をしっかり学びました。
    それが後々、自分の選手生活に役立ちました。
    決して無駄な事ってないんだなって思ってます。

    ◆オリンピックでのこぼれ話

    あそこには一生懸命じゃない人なんて誰ひとりいないんですよね。
    だから、オリンピックって世界中の人が見ていて、一緒に感動したり、泣いたり、
    喜んだりすることができるのは、一生懸命やっている姿が美しいからだと思います。
    正直私は楽しむ余裕はありませんでした。
    必死過ぎて・・・。
    逆に今回初めて平昌オリンピックは、見る側、伝える側として行って、
    見ている方はすごく楽しんでいるんですね。
    オリンピックってこんなに楽しいのかと思いました。
    私も本番の二回をもう少し楽しめば良かったと思いました。
    本当にそんな余裕はありませんでした。(笑)
    それは自分が出てみて、今は選手という立場ではなく見る立場で見た時に
    オリンピックってやっぱりいいものだな、素晴らしいものだなというのを感じました。
    良い経験がまた”出る”以外にもあったなと思います。

    ◆皆さんへのメッセージ

    目標や夢は自分でしっかり持って、口に出してほしいです。
    紙に書いて家に貼るでも良いです。
    練習って正直つらい事がたくさんあります。
    失敗もあるし、躓く事もあります。
    でも、そんな時にその目標を見たり、思い出したり、自分が目標を達成している姿を思い描いた時に自分は諦めずに頑張ろうって思えると思います。
    そうやって一つの事を頑張っていく事は、大人になっても必ず役に立つと思います。
    私の両親は、それで何か一つ自分でやりたいことを見つけて、
    一生懸命頑張って欲しいと言って応援してくれました。
    だから、皆さんも大きな夢を抱いて、一生懸命その夢に向かって頑張って行って欲しいです。

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    荒川静香
    荒川 静香

    1981年12月29日東京都生まれ
    (幼少時代から仙台で過ごす)
    プリンスホテル所属。06年トリノ五輪でアジア人初の金メダルを獲得。同年5月にプロ宣言をし、アイスショーを中心に活動し、オリンピックキャスター、フィギュアスケート解説、テレビやイベント出演、コラム連載も行う。現在は、イタリアのピエモンテ州の観光大使を務めるなど様々な分野にも精力的に挑戦している。

    高橋尚子
    高橋 尚子

    1972年5月6日生まれ/岐阜県出身
    中学から本格的に陸上競技を始め、県立岐阜商業高校、大阪学院大学を経て実業団へ。98年名古屋国際女子マラソンで初優勝、以来マラソン6連勝。2000年シドニー五輪金メダルを獲得し、同年国民栄誉賞受賞。2001年ベルリンでは女性として初めて2時間20分を切る世界記録(当時)を樹立する。08年10月現役引退を発表。
    公益財団法人日本陸上競技連盟 理事、公益財団法人日本オリンピック委員会 理事、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会アスリート委員会委員長。その他「高橋尚子のスマイル アフリカ プロジェクト」や環境活動、スポーツキャスター、JICAオフィシャルサポーターなどで活躍中。

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