今週は、陸上競技・競歩の日本代表荒井広宙さんにインタビューしました。
◆昨年のリオオリンピックでは銅、今年のロンドン世界陸上では銀メダルを受賞されましたが、世界のトップへと躍り出た理由について教えてください。
やはり強化体制の基盤ができて来た事だと思います。
これまでは個人で練習をしてきたが、今は実業団の垣根を超えて一緒に練習ができるようになりました。
その中で、皆で切磋琢磨して同じ目標に向かって頑張っていく、
チームジャパンという一つのチームとして世界を目指そうというスタイルが頑張れるようになった理由だと思います。
また、競歩は、もともと競技人口が少ないので、こうやって他の選手と一緒に強化練習をさせてもらい感謝しています。
◆リオデジャネイロオリンピックとロンドン世界陸上後に変わった事はありましたか?
大分変りましたね、僕が選手になったころは入賞したら万歳、良かったねという感じでしたが、今は、入賞じゃだめだよね。
メダルだよねというような状況に変わりました。
20?はまだ誰もメダルを取れていないので、これからもまだまだ前進していける競技だと思っています。
是非皆さんにはもっと競歩に注目していただければと思います。
◆オリンピック競技から除外されるという事が囁かれていましたが、いかがですか?
ありました。
昔からちらほら聞いてはいました。
ただ、今回は上の方から重たい感じで言われました。
そこで、選手たちが皆で声をあげて、継続して欲しいという活動が始まり、東京オリンピックまでは続けられる事になって感謝でいっぱいです。
人気がないのは事実なので、知名度を上げないといけないと思っています。
50?にこだわらず、ルール変更があっても良いと思います。
◆競歩の魅力について教えてください。
陸上競技の中では、マラソンよりも長い。
距離も競技時間も長い一番長いです。
ある意味人間の限界、長時間の耐久、限界の中で戦っている競技です。
是非、皆さんにはその努力と歩き方のフォームの美しさを見てもらいたいです。
◆今後の目標は?
昨年の銅メダルがあり、ロンドンでは銀メダル、毎年ステップアップができているので、東京では何色とは言いづらいですが一番を目標に、実力を身に着けて挑みたいと思います。
◆一番をとってもおかしくない実力とは?
1位を目指すのであれば、3時間30分以内で歩き、本番を外さない能力が大事なので、早いだけでなく、強い選手を目指したいです。
1981年12月29日東京都生まれ
(幼少時代から仙台で過ごす)
プリンスホテル所属。06年トリノ五輪でアジア人初の金メダルを獲得。同年5月にプロ宣言をし、アイスショーを中心に活動し、オリンピックキャスター、フィギュアスケート解説、テレビやイベント出演、コラム連載も行う。現在は、イタリアのピエモンテ州の観光大使を務めるなど様々な分野にも精力的に挑戦している。
1972年5月6日生まれ/岐阜県出身
中学から本格的に陸上競技を始め、県立岐阜商業高校、大阪学院大学を経て実業団へ。98年名古屋国際女子マラソンで初優勝、以来マラソン6連勝。2000年シドニー五輪金メダルを獲得し、同年国民栄誉賞受賞。2001年ベルリンでは女性として初めて2時間20分を切る世界記録(当時)を樹立する。08年10月現役引退を発表。
公益財団法人日本陸上競技連盟 理事、公益財団法人日本オリンピック委員会 理事、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会アスリート委員会委員長。その他「高橋尚子のスマイル アフリカ プロジェクト」や環境活動、スポーツキャスター、JICAオフィシャルサポーターなどで活躍中。