2020.5.29
◆落語にハマった瞬間
丸山:落語との出会いはいつですか?
円楽:小さいころにラジオで。まだテレビのない時代で、東京の下町でしょ?親父が仕事を終えて帰ってくると、ビールを飲みながら風呂に行くまで聴いていたり、夕飯のときに流れていたり。そのラジオから流れていたのが、歌謡曲やラジオドラマや落語だった。
丸山:なるほど。
円楽:その落語を聴いているうちに、笑っちゃって。そしたら、親父が「よし、寄席に連れて行ってやる」って。でも、行ってみたらラジオのほうが良かったね。子どもだったから、落語よりも曲芸やマジックのほうが面白いわけ。
丸山:そりゃあ、そうですよね。
円楽:だけど頭の片隅に残っていたんだね、落語が。学生運動でくたびれきったときに、落語を聴き直してみたら“ユートピア(理想郷)はここにあるんだ”って。それで落語にハマっちゃった。
丸山:なるほど。
円楽:そしたら、師匠(五代目三遊亭圓楽さん)のカバン持ちのアルバイトがあったから即応募して。1年後に、「どうだい、落語をやってみねぇか?」って師匠から誘われたの。スカウトだね。
丸山:これだけマルチにいろいろなことをされていて、もし(弟子入りが)いまの時代だったらすごいことをやっていたかもしれないですね。
円楽:何をしても成功しただろうって自分で言っちゃう(笑)。できなかったら、きっとプロゴルファーになっていたかな……なんて。でも練習が嫌いだからね(笑)。
丸山:なるほど(笑)。
円楽:前に、プロがアマチュアに教える番組の企画で(池田)勇太が来たわけ。で、俺の顔を見たら「嫌だ、この人。言うこと聞かないんだもん」って(苦笑)。
丸山:生意気だなぁ、勇太も。円楽師匠に向かって。確かに言うこと聞かなそうですけど(笑)。
円楽:サンドウェッジで、前で切ってポンッて(グリーンに)乗せるのを、「教えるって言っても、やらないでしょ?」って。「だってこんなもの、パターで“パタローチ”のほうが簡単じゃね~か!」って(笑)。
丸山:パタローチ!? 面白い、それ(笑)。パタローチなんて初めて聞いた。
◆三遊亭円楽のモットー「フライングしていい」
丸山:後継者を育てるのは大変じゃないですか? 落語の世界って後継者がだんだん少なくなっていませんか?
円楽:それが増えているの。
丸山:増えているんですか!?
円楽:いまね、前座に入るのに自宅で待つのよ。
丸山:えっ、そうなんですか?
円楽:落語界はまるで待機児童状態ですよ。だから協会の会長に言ったの。「プロの空気を早く吸わせて、見て覚えたほうが早い。寄席に入れちゃいなよ」って。
丸山:はい。
円楽:僕はなんでもそうなの。フライングしていいって。人生、フライングありだって。それが僕の持論。人より先にやっちゃえばいい。
丸山:下積みという感じじゃないんですか?
円楽:先にやっちゃったほうが勝ちだもん。
丸山:そう言ってくれる人がいると、“そうやって入り込んでいけるんだ”って思う新たな若い人が増えるかもしれないですね。
円楽:そうそう。やっぱり古い時代を懐かしがっちゃいけない。
丸山:最近では、英語でも落語を伝えられるようになるなんてことも聞きますけど。
円楽:そうだね。言葉ってコミュニケーションだから、笑いは通じるでしょう。笑いというのは、万国共通だと思うから全部の言語でできるだろうけど、ただ落語のニュアンスまでは英語じゃできないかなって。
丸山:そういうところも、誰かが伝えられればいいんですけどね。
円楽:時代劇に出演したときに、字幕スーパーが出たのよ。「おぅ、テメェん家はよぉ!」って言った台詞は「Hey, you!」って書いてあって(苦笑)。
丸山:そうですよね(笑)。
円楽:「お控えなすって!」は、なんだと思う?
丸山:なんですか?
円楽:「お控えなすって!」で出た字幕スーパーは「How are you?」。「お控えなすって!」は「How are you?」じゃないでしょうって(苦笑)。「Nice to meet you」でもないですよ。
丸山:面白い。
円楽:だから文化って難しいなって思う。ただ、言葉っていうのはいくつでもしゃべれたほうが面白いよね。だって、英語が堪能になったのは落語家になってからだもん。
丸山:僕ね、今日は円楽師匠の「パタローチ」にビックリして、ちょっと感動しましたよ(笑)。今度使わせていただきます!
次回5月30日(土)の放送も、引き続き円楽さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!
そして、JFN PARKでは丸山茂樹のスピンアウト番組「MARUYAMA RADIO」が配信中! 丸山プロがゴルフに関する質問、疑問、人生相談などに答えます。音声は「JFN PARK」アプリで聴くことができます。
丸山プロへの質問・メッセージは、番組Webサイトからぜひお送りください! また、番組Instagramでは、ゲスト写真などをアップしていますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
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聴取期限 2020年5月31日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/
番組Instagram:@ movingsaturday_tfm
三遊亭円楽が落語にハマった瞬間「学生運動でくたびれきったときに…」
プロゴルファーの丸山茂樹がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY」。5月23日(土)の放送は、前回に引き続き、落語家の三遊亭円楽さんが登場しました。
◆落語にハマった瞬間
丸山:落語との出会いはいつですか?
円楽:小さいころにラジオで。まだテレビのない時代で、東京の下町でしょ?親父が仕事を終えて帰ってくると、ビールを飲みながら風呂に行くまで聴いていたり、夕飯のときに流れていたり。そのラジオから流れていたのが、歌謡曲やラジオドラマや落語だった。
丸山:なるほど。
円楽:その落語を聴いているうちに、笑っちゃって。そしたら、親父が「よし、寄席に連れて行ってやる」って。でも、行ってみたらラジオのほうが良かったね。子どもだったから、落語よりも曲芸やマジックのほうが面白いわけ。
丸山:そりゃあ、そうですよね。
円楽:だけど頭の片隅に残っていたんだね、落語が。学生運動でくたびれきったときに、落語を聴き直してみたら“ユートピア(理想郷)はここにあるんだ”って。それで落語にハマっちゃった。
丸山:なるほど。
円楽:そしたら、師匠(五代目三遊亭圓楽さん)のカバン持ちのアルバイトがあったから即応募して。1年後に、「どうだい、落語をやってみねぇか?」って師匠から誘われたの。スカウトだね。
丸山:これだけマルチにいろいろなことをされていて、もし(弟子入りが)いまの時代だったらすごいことをやっていたかもしれないですね。
円楽:何をしても成功しただろうって自分で言っちゃう(笑)。できなかったら、きっとプロゴルファーになっていたかな……なんて。でも練習が嫌いだからね(笑)。
丸山:なるほど(笑)。
円楽:前に、プロがアマチュアに教える番組の企画で(池田)勇太が来たわけ。で、俺の顔を見たら「嫌だ、この人。言うこと聞かないんだもん」って(苦笑)。
丸山:生意気だなぁ、勇太も。円楽師匠に向かって。確かに言うこと聞かなそうですけど(笑)。
円楽:サンドウェッジで、前で切ってポンッて(グリーンに)乗せるのを、「教えるって言っても、やらないでしょ?」って。「だってこんなもの、パターで“パタローチ”のほうが簡単じゃね~か!」って(笑)。
丸山:パタローチ!? 面白い、それ(笑)。パタローチなんて初めて聞いた。
◆三遊亭円楽のモットー「フライングしていい」
丸山:後継者を育てるのは大変じゃないですか? 落語の世界って後継者がだんだん少なくなっていませんか?
円楽:それが増えているの。
丸山:増えているんですか!?
円楽:いまね、前座に入るのに自宅で待つのよ。
丸山:えっ、そうなんですか?
円楽:落語界はまるで待機児童状態ですよ。だから協会の会長に言ったの。「プロの空気を早く吸わせて、見て覚えたほうが早い。寄席に入れちゃいなよ」って。
丸山:はい。
円楽:僕はなんでもそうなの。フライングしていいって。人生、フライングありだって。それが僕の持論。人より先にやっちゃえばいい。
丸山:下積みという感じじゃないんですか?
円楽:先にやっちゃったほうが勝ちだもん。
丸山:そう言ってくれる人がいると、“そうやって入り込んでいけるんだ”って思う新たな若い人が増えるかもしれないですね。
円楽:そうそう。やっぱり古い時代を懐かしがっちゃいけない。
丸山:最近では、英語でも落語を伝えられるようになるなんてことも聞きますけど。
円楽:そうだね。言葉ってコミュニケーションだから、笑いは通じるでしょう。笑いというのは、万国共通だと思うから全部の言語でできるだろうけど、ただ落語のニュアンスまでは英語じゃできないかなって。
丸山:そういうところも、誰かが伝えられればいいんですけどね。
円楽:時代劇に出演したときに、字幕スーパーが出たのよ。「おぅ、テメェん家はよぉ!」って言った台詞は「Hey, you!」って書いてあって(苦笑)。
丸山:そうですよね(笑)。
円楽:「お控えなすって!」は、なんだと思う?
丸山:なんですか?
円楽:「お控えなすって!」で出た字幕スーパーは「How are you?」。「お控えなすって!」は「How are you?」じゃないでしょうって(苦笑)。「Nice to meet you」でもないですよ。
丸山:面白い。
円楽:だから文化って難しいなって思う。ただ、言葉っていうのはいくつでもしゃべれたほうが面白いよね。だって、英語が堪能になったのは落語家になってからだもん。
丸山:僕ね、今日は円楽師匠の「パタローチ」にビックリして、ちょっと感動しましたよ(笑)。今度使わせていただきます!
次回5月30日(土)の放送も、引き続き円楽さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!
そして、JFN PARKでは丸山茂樹のスピンアウト番組「MARUYAMA RADIO」が配信中! 丸山プロがゴルフに関する質問、疑問、人生相談などに答えます。音声は「JFN PARK」アプリで聴くことができます。
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聴取期限 2020年5月31日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:英語のアルク presents 丸山茂樹 MOVING SATURDAY
放送日時:毎週土曜 7:00~7:25
パーソナリティ:丸山茂樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/moving/
番組Instagram:@ movingsaturday_tfm