JOC企画 スポーツラジオ番組 MY OLYMPIC STORY

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オリンピックには言葉にして伝えたい物語がある・・・
あのとき、あの瞬間、アスリートたちが感じた運命の一瞬を池松壮亮の朗読でご紹介していきます。Personality 池松壮亮

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OnAir Report - オンエアレポート

朝原宣治の、運命の一瞬

2020.02.08

【2020/2/08 O.A】
マイ オリンピック ストーリー。
アスリートたちが感じた運命の一瞬。

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2008年、8月22日、22時10分。

北京オリンピック。男子陸上400メートル・リレー決勝。
     
アンカーは、日本の短距離界を支えてきた、36歳、
     
朝原宣治。
     
メダルが狙える位置にあるため、重圧は計り知れない。
     
でも、これが最後のオリンピック。
     
できるだけ楽しもうと心に決めた。
     
ウォーミングアップをしながら、他の選手と、笑顔で話す。
     
日本は、外から3つ目の7レーン。
     
スタートの号砲が高らかに鳴った。
     
第一走者、塚原直貴。
     
第二走者、末續慎吾。
     
第三走者、高平慎士。
     
アンカーの朝原には、2位でバトンが渡った。
     
トリニダード・トバゴのトンプソンに抜かれ、3位。
     
後ろからブラジル・モレイラの足音が近づく。
     
これ以上、抜かれるわけにはいかない。
     
メダルは、すぐ、そこにある。


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今週は、日本陸上界のレジェンド、短距離界の至宝、
朝原宣治の一瞬に迫りました。

短距離界の寵児といわれながらも、単身ドイツへ渡り修行。
そこでの徹底した自己管理と挑戦。



効率と、結果。毎日が、試練の場だった。
     
そのおかげで、ひとの目を気にしなくなった。小さな結果に
     
押しつぶされることがなくなった。
     
ひとは、自分で手にしたものでしか、救われない。



メダルの獲得が、すべてではないと思わせてくれる
この一節が、心に残りました。

朝原宣治。
1972年6月21日、兵庫県神戸市生まれ。
専門種目・短距離走、走り幅跳び。
小・中学校時代は、ハンドボールで全国大会に出場。
高校から陸上に転向。走り幅跳びでインターハイ優勝。
その後、短距離走でも頭角を現し、アトランタオリンピックでは、日本人として28年ぶりに、準決勝進出。
100メートル走で、日本新記録を3回更新。
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