JOC企画 スポーツラジオ番組 MY OLYMPIC STORY

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オリンピックには言葉にして伝えたい物語がある・・・
あのとき、あの瞬間、アスリートたちが感じた運命の一瞬を池松壮亮の朗読でご紹介していきます。Personality 池松壮亮

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OnAir Report - オンエアレポート

寺川綾の、運命の一瞬

2020.03.21

【2020/3/21 O.A】
マイ オリンピック ストーリー。
アスリートたちが感じた運命の一瞬。

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2012年、7月30日、現地時間、19時51分。
     
ロンドンオリンピック、競泳。女子100メートル背泳ぎ決勝。
     
イラク出身の高名な建築家、ザハ・ハディットがデザインした、
     
アクアティクス・センターは、熱気に包まれていた。
     
プールサイドに姿を現した、黒いスイムキャップの寺川綾(てらかわ あや)は、
     
笑顔で観客に手を振った。スイムキャップには、「JPN」の
     
白い文字。
     
4月の日本選手権で、59秒10、
     
5月のジャパンオープンでは、59秒08と、二度も日本記録を
     
更新して、この晴れ舞台に臨んだ。
     
世界ランクは、3位。日本を背負う、立場にあった。
     
でも、寺川は知っていた。
     
58秒台を出さなければ、メダルには、届かない・・・。
     
競泳女子、最年長の27歳。
     
難しいことは、最初からわかっていた。
     
今はただ、厳しい練習を積み重ねてきた自分を、信じるしか、ない。
     
8歳のときにテレビで観た、バルセロナオリンピック。
     
岩崎恭子の金メダルに興奮した。
     
寺川綾は、天井を見上げた。
     
まるでそこに、幼い日の、自分の笑顔が映っているかのように・・・。

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今週は、競泳女子背泳ぎで伝説をつくった稀代のスイマー、寺川綾の運命の一瞬をお届けしました。
ロンドンオリンピックで最年長にして、銅メダルを掴んだその理由と努力の背景。
そして平井コーチの言葉。
「周りの人との相対評価ばかりを意識しても、決して強くならない。まずは、自分を知る」
ひとつひとつの積み重ねが勝利へ導くものなのだと改めて感じた回でした。

寺川綾
1984年大阪市生まれ。
3歳で水泳を始める。高校2年生で世界水泳に出場。
高校3年生の時に出場したパンパシフィック水泳選手権200m背泳ぎ
で2位になり、国際大会で初めてメダルを獲得。
その可憐な容姿もあいまって、注目を集める。
2004年にアテネ五輪に出場。200m背泳ぎで8位入賞を果たす。
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