心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
SF小説には馴染みがないという方でも、レイ・ブラッドベリの世界には入りやすいのではないでしょうか?SFの叙情詩人と呼ばれ、驚くような発想と美しい文章で幻想的な世界を描き出しています。2010年に取り上げた「華氏451度」は、本を持つことも本を読むことも禁じられている未来社会をテーマにした小説。詩的な文章で描かれているため、本を読むことができない社会の恐ろしさがより強く伝わってきました。また今回選んだ「霧笛」は海の底で遥かな時を超えて生き続ける恐竜の物語。霧が出た11月のある夜、灯台が鳴らす霧笛と恐竜の孤独の叫びがひとつに重なり、驚くような結末が待っています。
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