2022年6月12日 | |||
|
|||
椋鳩十が61歳の時に、新聞に連載していた「自然の中で」。随筆「アジサイ」も含まれるこのシリーズについて、椋鳩十はこのように綴っています。「はるかに、はるかに、遠くおきわすれてきた、少年の日の、かなしみや、なやみや、感激を、思い出し、思い出し、書きつづってみました。できるだけ、少年の日に感じたままのすがたで、えがきだしたいと努力してみました」。さらにこう書いています。「どのようにして、わたしという人間が、できあがったかということを、さぐってみようと、こんな仕事をやってみたのです」・・・。子供の頃を振り返ることは、自分とは何かを探ることにつながります。この随筆を読むと自分自身も遥か遠くに置き忘れてきた日々を思い出し、自分の内なるものを探ってみたくなってきます。 |