2022年5月22日

シュリーマン
『古代への情熱―シュリーマン自伝』
(新潮文庫)

実はシュリーマンは、日本にやってきたことがあるそうです。時代は幕末。事業によって巨万の富を得たシュリーマンは42歳の時、2年間の世界旅行に出発しました。エジプト、インド、中国(当時の清)を巡って、その後、開港から6年たった横浜港に到着。馬を使って八王子まで足を伸ばしています。2年間の旅を紀行文に残し、さらにその後、念願のトロイア遺跡発掘の旅にも出かけました。考古学の世界では素人だったこともあり、現在シュリーマンの行った発掘には様々な疑問もあがっていますが、しかし彼が持ち続けていた情熱は、時代をこえて伝わってきます。「夢は信じ続けると必ず叶う」というシュリーマンの情熱が、この本の中に生き続けています。

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