心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
夏目漱石や正岡子規を取り上げる時、必ず名前が出るのが俳人、高浜虚子。実は彼は明治の文壇のキーパーソンでした。明治7年2月22日、愛媛県松山市に生まれた高浜虚子。17歳の頃から同じ松山出身の正岡子規に俳句を学び、虚子と命名したのも子規でした。23歳の頃、同じ松山出身の俳人、柳原極堂が俳句雑誌「ホトトギス」を創刊。虚子も毎号執筆を続け、その翌年、発行所を虚子宅に移し継承することになります。そしてイギリスから帰国し、精神的に不安定な状態だった夏目漱石に「書くこと」をすすめ、誕生したのがあの小説「吾輩は猫である」。明治38年から「ホトトギス」で連載され大好評となりました。
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