心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
アメリカの作家E.L.カニグズバーグが、1967年に発表した童話「クローディアの秘密」。日本ではその2年後に出版され、50年以上読み継がれています。原題は「FROM THE MIXED-UP FILES OF MRS.BASIL E. FRANKWEILER」。この中に出てくるベシル・E・フランクワイラー夫人が、物語のキーパーソン。彼女が自分の担当弁護士に手紙を書き、この物語を綴っているという形になっています。そして童話の主人公は、クローディアという少女。彼女は家出を計画中。それもカッとなってリュックひとつで飛び出す、というような昔スタイルの家出ではなく、注意深く計画を立て、弟を誘って実行するのです。
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