心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
11月22日「いい夫婦の日」に選んだのは、城山三郎さんの「そうか、もう君はいないのか」。戦後まもなく結婚され、その後の奥様との日々を綴られたエッセイです。奥様の容子さんは2000年に亡くなられ、その7年後、城山さんも亡くなられています。残された原稿やメモを、娘の井上紀子さんが編集、出版されました。城山三郎さんというと、メロディアス・ライブラリーでは小説「官僚たちの夏」などを取り上げたことがありますが、日本における経済小説の開拓者で、歴史小説や伝記も数多く残されています。その作家生活を支えたのはまさに容子さんだったことが伝わってきます。
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