2020年09月06日

干刈あがた
『ウホッホ探険隊』
(河出文庫)

干刈あがたさんのご両親は沖永良部島のご出身で、干刈さんご自身も本名の浅井和枝の名前で郷土史研究家としても活動されていました。ルーツである沖永良部の島唄を採集して「ふりむんコレクション」という本も出版されています。「干刈あがた」というペンネームは「干刈」が「光」、あがたは「県」・・「地方」「周辺」という意味があって、「中心の外側に身を置いて、周辺のものに光をあてて表現したい」という想いが込められているそうです。小説「ウホッホ探険隊」も、離婚をとおして「家族」に光をあてた作品。これを読むと、一般的な家族という概念にとらわれない、人と人との心の結びつきを感じます。

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