2020年08月16日

ハン・ガン(韓江)
『菜食主義者』
(株式会社 クオン)

韓国では、各新聞社が新作を募集して、元旦に小説や詩歌、児童文学などの大賞が発表されるそうです。これを「新春文芸」と呼び、「菜食主義者」の作者ハン・ガンは、1994年に「ソウル新聞」(現在の毎日新報)の「新春文芸」に短編小説「赤い碇」が当選して24歳で文壇にデビューしました。実はハン・ガンのお父さんもお兄さんも、同じ新聞の「新春文芸」でデビューしたという作家ファミリーです。翻訳を手がけられたきむふなさんによると、今回の「菜食主義者」のように、ハン・ガンの作品には心の傷に苦しんでいる人物が描かれているとか。今後もハン・ガンをはじめ、さらなる韓国文学の世界を味わってみたいと思います。

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