心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
1973年に出版され、90年代まで新作が発表されていた舟崎克彦さんの「ぽっぺん先生」シリーズ。その記念すべき第1作が童話「ぽっぺん先生の日曜日」です。この「ぽっぺん先生」、38歳独身で生物学の助教授。日曜日は1日ぐうたらに過ごし、出かける時には皮製のつっかけを履いているのでペコンペコンとかかとが鳴る。それが「ぽっぺん」(音が出るフラスコに似たおもちゃ)の音にそっくりだということからあだ名になりました。とても童話の主人公とは思えませんが、なぜか惹かれてしまうキャラクター。その「ぽっぺん先生」が珍しく書斎の片付けをしていると、懐かしい絵本「なぞなぞのほん」を見つけ、ページをめくっているうちに、本の中に入ってしまうというお話です。
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