2020年07月12日

モンゴメリ
『赤毛のアン』
(文春文庫)

同じ作品でも、自分が読んだ年齢や時代によって感じ方も変わってきて、それが「再読」の楽しさ。「赤毛のアン」の物語は、マシューとマリラという兄妹に引き取られた少女アンの成長記ですが、ある年齢になって読み直すと、マシューとマリラの大人の成長物語でもあることを実感します。また今回、松本侑子さんの解説とともに読んだことで、作者モンゴメリの文学への愛や、いかに日々の暮らしを大切にしていたかを知ることができました。モンゴメリは編み物や料理が好きだったそうで、手作りの暮らしを愛する気持ちが「赤毛のアン」のエピソードにあふれています。長く愛されている作品は、読み直すたびに新しい発見があることも感じた13周年記念企画「再読の楽しみ」でした。

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