2019年12月15日

ボーモン夫人
『美女と野獣』
(角川文庫)

昔、とても裕福な商人がいました。その商人には子供が6人。末娘は、人々がその美しさをたたえるほどで、いつしか「ベル(美女)」と呼ばれるようになりました。このベルが、父親の身代わりとして野獣の住む宮殿で暮らすようになるのですが、その野獣は実は・・・、という人生の教訓も含まれたストーリーです。ヨーロッパで古くから知られるこの物語を、子供のためにまとめたのが18世紀に活躍したフランスの童話作家ボーモン夫人。彼女は夫とともに長くイギリスに滞在し、ロンドンで貴族の子供たちの教育に携わっていました。そして1756年「こどもの雑誌」を刊行。この中に収められていた物語のひとつが「美女と野獣」だったということです。

...前に戻る