2019年06月23日

石坂洋次郎
『青い山脈』
(P+D BOOKS)

小説「青い山脈」の作者・石坂洋次郎は戦前、青森県や秋田県の女学校で教員を続け、その傍ら小説を発表。「若い人」という作品が人気となり作家活動を本格的にスタートさせました。そして戦争が終わった2年後、「青い山脈」が大ヒット。この小説のテーマについて石坂洋次郎は「地方の高等女学校に起こった新旧思想の対立を主題にして、これから日本国民が築き上げていかなければならない民主的な生活のあり方を描いてみようと思った」と語っています。発表から72年、今あらためて「青い山脈」を読むと、民主主義、男女平等、個人の存在と言った今では当たり前のように思われる価値観が、いかに大切であるかを感じます。

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