2018年11月18日 | |||
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現在「マノン」という名前は、男を虜にして破滅させる「ファム・ファタール(魔性の女)」の代名詞。それもこの小説がもとになっています。マノンの美しさにひかれた主人公の青年グリュ。二人は駆け落ちしてパリで暮らしはじめます。しかしマノンの不実が発覚。彼女は新しいパトロンを作っていたのです。父親に連れ戻されるグリュですが、その後もマノンに巻き込まれ犯罪まで犯してしまいます。実は作者プレヴォ自身、手形贋造で逮捕されたり、海外逃亡を繰り返すなど、聖職者らしからぬ人生を送った人物だったとか。プレヴォの人生を反映した「マノン・レスコー」。恋愛小説というより犯罪小説とも言える作品です。 |