心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
今年は、与謝野晶子の生誕140年。そして5月29日の命日を前に、「みだれ髪」を取り上げました。明治34年、与謝野晶子が22歳の時に刊行した処女歌集。特に有名なのはこの短歌「やは肌のあつき血汐にふれも見で、さびしからずや道を説く君」。まだ封建的な思想が残る明治時代に、若い女性が「やは肌」という言葉をつかって熱い内面をうたいあげたことは、当時の人々にとって驚きでした。この歌集に込められた情熱はどこから来るものだったのか?当時、晶子は、妻子ある与謝野鉄幹と恋に落ち、「みだれ髪」はその恋愛から生まれた歌集とも言えます。その後、鉄幹が離婚して、結婚したことで与謝野晶子という名前になりました。
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