2017年7月9日
萱野茂
『アイヌの昔話 ひとつぶのサッチポロ』
 (平凡社ライブラリー)

昔から伝わるアイヌの昔話を味わうことは、文化を知るきっかけにもなります。数あるアイヌの昔話の中から今回選んだのは「ひとつぶのサッチポロ」。サッチポロは鮭の卵「筋子」を干したもので、口いっぱいに頬張って噛むと、歯に粘りついてしまうとか。そのことから化けた狐の正体がわかるというお話。今回はアイヌ語の保護や継承のために長年活動を続けられた萱野茂さんによる本「アイヌの昔話」で味わってみました。語り手によって残されてきたアイヌの昔話。それを語り継ぐ人たちがいなくなってしまうと物語も消えてしまいます。アイヌの宝物でもある昔話を残していくために、「川村カ子トアイヌ記念館」のホームページにもアイヌの物語が掲載されています。ぜひご覧下さい。

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