2017年3月12日
木村友祐
『イサの氾濫』
 (未来社)

血はつながっているが会ったことがない「イサ」という叔父さんの存在にひかれ、八戸に戻ってきた将司。彼が見たふるさとの状況や震災後の人々の心はどうだったのか。そこで生まれ育った人でないとわからないものがこの小説の中には詰まっています。小説「イサの氾濫」が発表されたのは、東日本大震災から8カ月後のことでした。しかし本となったのは去年の3月11日。書籍化の予定はなかったそうですが、音楽集団「上々颱風」のヴォーカル白崎映美さんをはじめ、この作品に心動かされた方たちの後押しもあって本として出版されることになりました。沢山の人たちの強い想いが伝わる小説「イサの氾濫」。ぜひ手にとってみてください。

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