2017年2月12日

デュ・モーリア
『レベッカ(下)』
 (新潮文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

年に一度、長編小説を2週にわたって味わう特集。今回取り上げているのは、イギリスの作家ダフネ・デュ・モーリアの「レベッカ」です。ヒッチコック監督の映画でも知られるこの作品は、大富豪マキシムと結婚した主人公が、前妻レベッカの影に追い詰められていくという物語。上巻の最後に決定的な事件が起こります。マンダレーのお屋敷で開かれる仮装舞踏会で主人公が選んだ衣装は、レベッカが生前したことと全く同じだったのです。そのことに激怒したマキシム。しかしその理由にはさらなる驚きの事実があリました。のめり込んでしまうほど面白い「レベッカ」の世界。一気にエンディングへと向かっていきます。

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