心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「宇治拾遺物語」というと、なんとなく難しいように思ってしまいますが、芥川龍之介の「鼻」や「芋粥」もこの古典文学をもとにした短編小説でした。さらに「こぶとりじいさん」「舌切り雀」「わらしべ長者」など昔話として馴染みのあるお話も「宇治拾遺物語」に収められていて、意外と身近な古典文学です。鎌倉時代に成立されたと言われる説話集。今回は古典をそのまま読むのではなく、作家・町田康さんが現代の言葉で訳されている新訳で「宇治拾遺物語」を味わってみました。「鼻がムチャクチャ長いお坊さん」という題名をはじめ、登場人物の会話も現代をとらえたヴィヴィッドな言葉に訳されていて、若い人達にも楽しめる古典新訳です。

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