心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
新学期にちなんで選んだのは芥川龍之介の「鼻」と「芋粥」。どちらも学校の教科書によく掲載されている短編小説です。しかし教室で勉強していた時にはその面白さをどのぐらい理解できていたでしょうか?大人になってあらためてその魅力を感じてみたいと思います。まず「鼻」は、代表作「羅生門」を発表した翌年の大正5年、芥川龍之介が23歳の時の作品です。主人公は「禅智内供」という京都の僧侶。彼には大きな悩みがありました。それは顎の下まで下がっている鼻。自分がその鼻を気にしていることを人に知られたくないというものでした。しかし運良く鼻を短くする方法を知った禅智内供。その後どうなったでしょうか?
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