2015年07月26日
湯川豊
『イワナの夏』
 (ちくま文庫)

小川さんが芥川賞を受賞した時、湯川豊さんは、文藝春秋にいらして文芸誌「文學界」の編集長をされていたそうです。また湯川さんは作家・丸谷才一さんや須賀敦子さんとのつながりも深く、さらに探検家・星野道夫さんに文章を書くことをすすめたのも湯川さんでした。多くの作家に頼りにされ、本物の文章を見抜く力を持っていらっしゃる湯川豊さん。ご自身の文章もまた引きこまれてしまう魅力があります。「自然はうつろいやすいもの。そのうつろいの実感がみごとに文章になっている」と小川洋子さん。本を手にした私達も家にいながらにして、自然の入り口に出かけることができる素敵なエッセイ集「イワナの夏」です。

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