2015年07月05日
林芙美子
『風琴と魚の町』
 (ちくま日本文学)

「林芙美子記念館」からお届けする8周年企画。一週目に取り上げたのは短編小説の中から代表作のひとつ「風琴と魚の町」。大正15年、林芙美子が22歳の時に書いた作品です。この小説の舞台になっている海辺の町は、広島県の尾道。林芙美子が12歳から18歳まで暮らしていた場所です。尾道で林芙美子一家が間借りしていたのは、急な階段が直に部屋に入り込んだ四畳半程の部屋。そんな場所で10代を過ごした林芙美子ですが、亡くなる前の10年間は、素晴らしい庭に囲まれた家で、ご主人の緑敏さんと養子に迎えた泰君と充実した時間を過ごしていました。林芙美子の暮らしがそのまま残る「林芙美子記念館」。来週もこの場所からお届けします。

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