2015年03月15日
ガストン・ルルー
『オペラ座の怪人』

 (光文社古典新訳文庫)

「オペラ座の怪人」を書いた作家ガストン・ルルーはもともと新聞記者として活躍し、海外特派員としてスペインやモロッコ、ロシアなどを飛び回っていたそうです。その後、本格的に作家活動に入り、1908年「黄色い部屋の謎」というミステリーを発表。その翌年、新聞に連載されたのが「オペラ座の怪人」です。新聞記者だったガストン・ルルーはこの小説を書くためにオペラ座の地下水や奈落の情景などしっかりと取材したとか。実際に当時、オペラ座には幽霊話や陰鬱な噂もあり殺人事件も起こっていました。それをヒントに物語を書いたルルー。まるで実際の事件を新聞記者がまとめたような作品に仕上がっています。

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