2015年03月01日
石井桃子
『三月ひなのつき』
 (福音館書店)

石井桃子さんは2008年に101歳で亡くなられています。生前、沢山の童話や翻訳の他に、様々な言葉も残されています。そのひとつが「私は、何度も何度も心の中にくり返され、なかなか消えないものを書いた。」石井桃子さんの心の中にくり返されていたのは、どんな想いだったのでしょうか?「ノンちゃん雲に乗る」にも「三月ひなのつき」にも戦争の影が出てきます。石井さんは戦争がいかに子供たちに深い傷を与えるかという消えない想いを作品に込められたのかもしれません。またこんな言葉も響いてきます。「大人になってからのあなたを支えるのは、子ども時代のあなたです。」子ども時代に出会った沢山の本が、今、大人のあなたを支えてくれていませんか?

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