2013年11月17日

田辺聖子
『残花亭日暦』
 (角川文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「メロディアス・ライブラリー」で田辺聖子さんの作品を取り上げるのは3度目です。2007年には短編小説「ジョゼと虎と魚たち」。2009年にはご自宅に伺って、文学的自伝「しんこ細工の猿や雉」のお話を伺いました。そして今回は「残花亭日暦」。2001年6月1日から日記という形で田辺聖子さんが日常を綴られていて、小川洋子さんの愛読書の1冊でもあるそうです。お母様とご主人とアシスタントのみどりさん。大小いっぱいのぬいぐるみたちと共に忙しく暮らす田辺さん。ある日、ご主人にあらたな病気が見つかります。作家として多忙な毎日。その中での旦那様の看護。沢山の涙を流しても、ユーモアを忘れない文章が魅力的です。

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