2012年11月04日
『平家物語』
(角川ソフィア文庫 ビギナーズクラシックス)

時代は、貴族社会から武士社会へと大きな転換期を迎えた12世紀。平忠盛が亡くなったあと、長男である平清盛が36歳で家を継ぎ、そこから平家の時代がやってきます。「平家物語」に記された平清盛像。彼は、赤い上着を着た少年の密偵を放つなど完全な独裁政治をしき、また亡くなり方も壮絶。高熱のため体を冷やした水が湧き上がるほどでした。また物語の後半は「壇ノ浦」など沢山の合戦が出てきますが、その描き方も集団の死だけでなく、ひとりひとりの苦しみも記されています。あらためて読んでみるとこれほどまでにスケールが大きく、エネルギーに満ちあふれた作品だったのかと驚かされる「平家物語」。まずはダイジェスト版でその魅力を感じてみてはいかがですか?

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