2012年07月08日
内田百
『たらちおの記』より「古里を思う」

 (ちくま文庫)

今回とりあげた作品は、内田百閧ェ岡山について綴った「古里を思う」。「空襲を受けて岡山がどんな姿になったのであろう」という文章ではじまることでもわかるように、昭和21年、終戦の翌年に発表された随筆です。遠く離れているからこそ募る古里への思い。百閧ェ子供の頃から親しんで、愛してきた岡山の風景や味覚が出てきます。ちくま文庫の「内田百 集成」というシリーズの13巻「たらちおの記」に収められているので、この本を持って岡山を旅すると、百閧ェ愛した当時の岡山の姿を感じることもできるのでは。ちなみに岡山市内にある「三光荘」という施設にも「百閭Rーナー」があって、現在、随筆「古里を思う」をテーマにした展示になっています。

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