2012年01月08日

谷川俊太郎
『二十億光年の孤独』
 (集英社文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

成人の日前日に選んだ1冊は、集英社文庫から出版されている「二十億光年の孤独」。日本を代表する詩人・谷川俊太郎さんが、二十歳の時に発表した詩集です。タイトルにもなっている「二十億光年の孤独」という詩は、「人類は小さな球の上で 眠り起きそして働き ときどき火星に仲間を欲しがったりする」という書き出しではじまり、学校の教科書にも取り上げられています。「ユーモラスでスケールの大きな詩で、人間が宿命的に抱えている孤独が描かれている」と小川洋子さん。現在、八十歳を迎えられている谷川俊太郎さんですが、若い頃からすでに人間の本質に触れる作品を創りだしていたことがわかります。

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