2011年09月25日
魯迅『故郷』 (ちくま文庫)

「中国近代文学の父」「文学で革命を起こした作家」と言われる魯迅は、日本にもつながりを持っていて、明治時代後期、魯迅が20代の時に留学生として来日。まず柔道家・嘉納治五郎が開いた弘文学院で日本語を学び、その後、医者を目指して仙台へ。さらに東京に戻って文学を志します。本郷で何度か引っ越しもしていますが、そのひとつが夏目漱石も住んでいたことのある一戸建てだったとか。その二階部分に友人を集めて5人で暮らしていたそうです。日本式の生活にも抵抗がなく、下宿で和机を使い、和服に袴姿で出かけていた魯迅。このエピソードを聞くとより身近に感じられて、「阿Q正伝」や「狂人日記」などこの他の代表作も読んでみたくなります。

...前に戻る