2011年05月08日
佐野洋子
『シズコさん』
 (新潮文庫)

絵本作家としてだけでなく、エッセイストとしても作品を残した佐野洋子さん。その魅力は、冷静なまでの人物観察と突き放したような文体。さらに笑えるユーモアも随所に出てくるところ。それはどこか絵本「100万回生きたねこ」と通じる部分があって、「シズコさん」を読んだあと、もう一度「100万回生きたねこ」のページも開いてみたくなります。佐野洋子さんは、昨年11月5日に72歳で亡くなられていますが、生前の言葉を掲載した「人生のきほん」という対談集も出版されています。同じ武蔵野美術大学卒業の西原理恵子さんとリリー・フランキーさんとの対談。その中にもお母さんとのエピソードが出てくるので、興味のある方はぜひ手にとってみて下さい。

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