2011年03月06日
菊池寛
『恩讐の彼方に』
 (新潮文庫)

菊池寛と言えば、作家としての活動とともに、大正12年に「文芸春秋社」を立ち上げ、雑誌「文芸春秋」を創刊したことでも知られています。その創刊号の表紙には、芥川龍之介や川端康成、直木三十五(当時は32歳だったので、直木三十二と記されている)の名前も並んでいます。さらに大切な文芸仲間であった芥川龍之介と直木三十五が亡くなったことから、昭和10年に二つの賞を設けました。それが芥川賞と直木賞。今もあらたな作家と小説を世に送り出している日本を代表する文学賞です。昭和23年3月6日、59歳で亡くなった菊池寛。死後63年たった今も、日本の文学界には彼が残したものが受け継がれています。

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