2010年10月10日
山際淳司
『スローカーブを、もう一球』
 (角川文庫)

山際淳司さんの「スローカーブを、もう一球」の中で、もうひとつ印象に残るのは「江夏の21球」という作品。1979年のプロ野球日本シリーズ第7戦で、当時、広島東洋カープだった江夏豊投手が9回裏に投げた21球を描いたノンフィクションです。江夏投手は、小川洋子さんの小説「博士の愛した数式」にも登場する日本を代表するプロ野球選手。ちなみに「江夏の21球」は、山際淳司さんのデビュー作で、1980年に創刊された文芸春秋のスポーツ雑誌「Number」の創刊号に掲載されました。1995年に46歳という若さで亡くなられた山際淳司さん。スポーツに関するノンフィクションという分野で大きなものを残された方です。

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