2010年02月28日
スタインベック
『ハツカネズミと人間』
 (新潮文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「ハツカネズミと人間」は、1962年にノーベル文学賞にも輝いたアメリカの作家ジョン・スタインベックの小説。物語の舞台は、カリフォルニア州の町ソルダードから数マイル南の場所。ジョージとレニーという二人の男は、農場を転々とする季節労働者です。二人には、お金も土地もありません。しかし夢がありました。それは「小さな家と農場を持ち、ウサギを飼って暮らすこと」。しかし過酷な現実がたちはだかり、二人の未来に悲劇をもたらしてしまうのです。「悪意のない人間が、悪意によって傷つけられてしまう非常に切ない小説である。」と小川洋子さん。久しぶりに本を読んで泣いてしまったそうです。

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