2009年10月18日
池波正太郎
『食卓の情景』 
(新潮文庫)

「家にひきこもって書いていると、食べることだけが唯一のなぐさめになってしまう。」池波正太郎さんは「食卓の情景」の中でこう綴られています。池波さんをはじめ、作家の方に食通が多いのは、こういう理由からなのかもしれません。食べることでリフレッシュして、そこからあらたな発想が生まれていくのです。またこんな文章も出てきます。「家にひきこもっている時には、着物を替えてみたり、レコードをかけてみたりもする。」食をはじめ、音楽、着物、そして映画。あらゆる分野に精通しているからこそ、人気の時代小説を生み出すこともできるのでしょう。これをきっかけに池波正太郎さんの代表作「鬼平犯科帳」を読んでみるのもいいのでは。

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