2009年01月04日
十返舎一九『東海道中膝栗毛』

「東海道中膝栗毛」を読むと、江戸時代の様子も見えてきます。ちなみに題名となっている「膝栗毛」とは、膝を栗毛色の馬の膝にたとえて徒歩で旅すること。それだけ江戸時代の後期は旅が盛んだったとか。特に旅で人気の場所が「東海道中膝栗毛」にあるようにお伊勢参り。「一生に一度はお伊勢参り」と言われるほど、誰もが旅してみたい場所でした。また「東海道中膝栗毛」は江戸時代のベストセラーでもあったとか。1802年(享和2年)に初編が出て評判になり、21年間にわたって43冊のシリーズ本が出版されたそうです。本を読む楽しみも持っていた江戸時代の人達。自分たちが行きたくても、なかなか行けないお伊勢さんへの旅を、「東海道中膝栗毛」を読むことで味わっていたのかもしれません。

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