2008年8月17日
小川洋子 『博士の愛した数式』

小川洋子さんご自身、数学は得意なほうではなかったとか。しかし数学者の藤原正彦先生の「数字というのは美しい。」という言葉に出会い、この小説を書いてみたいと思われたそうです。「言葉と数字に橋をかけることが出来た」と語る小川さん。まさにこの1冊の中に文学と数学の美しい出会いが広がっています。そしてこの小説のもうひとつの軸となるのが「阪神タイガース」。阪神や江夏豊投手への小川さんの想いが込められています。江夏の背番号28をずっと見ていて、その数字が「完全数」だと気づいた時、こんなことを深く感じられたそうです。「数学も小説も発見する喜び。それはかけがえのないもの。」

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