2008年6月15日
ミヒャエル・エンデ 『モモ』

「モモ」を読むと物語の素晴らしさとともに、沢山の言葉が心に残ります。そのひとつが「時間とはすなわち生活」というもの。そして「人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそってしまう。」とエンデは物語の中でメッセージします。しかしエンデのさらに凄いところは、「モモ」という童話を教訓話として受けとらないでほしいと願っていたこと。芸術は何か決まったことを押し付けるべきものではなく、想像という遊びへ誘うものだからです。大人になった今、久しぶりに「モモ」のページを開いてみるのもいいもの。その時には、子供の頃のように時間を忘れて、想像の世界へ心を羽ばたかせたいものです。

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