第59回 12月1日放送「ボールペン」前編
2024.12.01
ボールペンは比較的最近になって誕生した文房具です。
開発年となっているのは1943年。
つくったのはハンガリーのラディスチオ・ピロさんという人物です。
「ペン先のボールが回転して内部でボール表面に付着させたインクで書き記す」
というのがボールペンの原理。実はピロさんを遡ること60年前には、
この原理からアメリカで最初のボールペンがつくられますが、
インクの漏れがひどく実用化には至りませんでした。
一方で、新聞記事の校正をしていたピロさんは、
新聞の印刷用インクが滲みにくく、乾きやすいことを知っていたので
「筆記具にも使えないだろうか?」と考えていました。
ピロさんは最初に、そのインクを万年筆に入れてみますが、
粘り気が強すぎてペン先まで伝わりません。
そして、次に目をつけたのが不完全だったボールペン。
化学者だった弟とインクを細い管に通すことで漏れないボールペンを完成させました。
ピロ兄弟はイギリスで特許を申請して、その後アルゼンチンに移住。
1943年に追加の特許も申請して、現地で会社を設立しました。
一般には、この年がボールペンの開発年とされています。
翌年、シャープペンシルの発明で知られるアメリカのエバーシャープ社が特許を購入して
改良製品を発売したことで、ボールペンは瞬く間に世界に広がっていきました。
日本には終戦後の1945年にアメリカ兵によって持ち込まれたと考えられています。
そこから国産製品がつくられるようになっていきますが・・・
この続きは来週の後編で。
開発年となっているのは1943年。
つくったのはハンガリーのラディスチオ・ピロさんという人物です。
「ペン先のボールが回転して内部でボール表面に付着させたインクで書き記す」
というのがボールペンの原理。実はピロさんを遡ること60年前には、
この原理からアメリカで最初のボールペンがつくられますが、
インクの漏れがひどく実用化には至りませんでした。
一方で、新聞記事の校正をしていたピロさんは、
新聞の印刷用インクが滲みにくく、乾きやすいことを知っていたので
「筆記具にも使えないだろうか?」と考えていました。
ピロさんは最初に、そのインクを万年筆に入れてみますが、
粘り気が強すぎてペン先まで伝わりません。
そして、次に目をつけたのが不完全だったボールペン。
化学者だった弟とインクを細い管に通すことで漏れないボールペンを完成させました。
ピロ兄弟はイギリスで特許を申請して、その後アルゼンチンに移住。
1943年に追加の特許も申請して、現地で会社を設立しました。
一般には、この年がボールペンの開発年とされています。
翌年、シャープペンシルの発明で知られるアメリカのエバーシャープ社が特許を購入して
改良製品を発売したことで、ボールペンは瞬く間に世界に広がっていきました。
日本には終戦後の1945年にアメリカ兵によって持ち込まれたと考えられています。
そこから国産製品がつくられるようになっていきますが・・・
この続きは来週の後編で。