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雲 雲 雲 木 人々 街並み
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REPORT

第56回 11月10日放送「砂糖」後編
2024.11.10
中世になると砂糖生産のために世界各地に大きな農園が開かれます。
1531年にはブラジルでサトウキビ栽培がスタート。
ここから精糖業はブラジルの主要産業の1つとなり、
現在、サトウキビの生産も砂糖の生産と輸出も世界一はブラジルです。

18世紀には、サトウキビと並ぶ砂糖の主原料てん菜からの製造技術も確立しました。
もともとてん菜は動物の飼料とされていた作物。
1747年にドイツの科学者マルク・グラーフさんが砂糖抽出に成功し
弟子による製糖法が実用化され、1801年にてん菜糖工場が設立されています。

その後、世界の砂糖産業は発展を続け、20世紀に入る頃には、
サトウキビからの生産は1,000万トン、てん菜からの生産は800万トンを超えました。

2021年の世界の砂糖生産はサトウキビからが約1億3,100万トン、
てん菜からが約3,400万トンで、合計1億6,500万トン。 
人口の増加もあり、飛躍的に増加しています。

日本では江戸時代に、幕府の奨励策で各地に精糖業が広まりましたが、
庶民が使えるようになったのは明治時代、近代的な製糖技術が入ってきてからのこと。
甘いものがふだんの生活で食べられて、さぞかし嬉しかったことでしょう。

最近の国内での砂糖消費量は、年間約180万トン。
原料のサトウキビは沖縄県や鹿児島の南西諸島、てん菜は北海道で栽培されています。

環境問題が取り沙汰されることが多い今、
サトウキビは砂糖と違う側面で注目されています。
バイオエタノールを生産することができるため
生産大国のブラジルではバイオ産業が急速に発展してきているのです。
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