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REPORT

第41回 7月28日「ランニングシューズ」後編
2024.07.28
19世紀の終わりに生まれたランニングシューズの機能が、飛躍的に向上したのは1970年代。
ミッドソールの素材に従来のラバースポンジと比べて、軽くて衝撃吸収性が高い合成樹脂
「EVA」を採用するようになったからです。

日本におけるランニングシューズの歴史を箱根駅伝で見ると
大会が始まった1920年から1950年代前半までは、指先が2つに分かれた足袋型。
その後、1960年代までは、足をしっかり守ってくれそうですが、
重厚感がある、当時「トレーニングシューズ」と呼ばれた靴。
そして、1970年代になるとランニングシューズが登場します。
いま多くの人がカジュアルに履いているスポーツブランドの靴とほぼ同じ感じです。

ここへきてランニングシューズは市民権を得ました。
そして、ランニングシューズ開発によって生まれたのが市民ランナー。
趣味や健康のために走る習慣は、この頃から広まったのです。

マラソンをはじめ陸上競技の高速化にシューズが果たす役割は小さくありません。
その意味において近年の衝撃が、2017年に登場した長距離走用の厚底シューズ。
それまでは薄底が主流だったのに、なんと靴底およそ4センチ。
しかも、厚底ランニングシューズを履いたランナーたちが、好記録を連発しているのです。

秘訣の1つはソール部分に使われているカーボンファイバーのプレート。
曲がった形のプレートが着地すると平らになり、ばねのように元の形に戻ろうとして
ランナーの体を前に押し出すという機能があるそうです。
これからも、さらなる革命的なランニングシューズが作られ、
過去の記録はたびたび塗り替えられていくことでしょう。
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