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雲 雲 雲 木 人々 街並み
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REPORT

第8回 12月10日「紙」後編
2023.12.10
今週は「紙」の物語の後編。
先週は中国での発明と世界への伝播についてお伝えしましたが・・・

現在のような大量生産を可能にしたきっかけは1719年のフランスです。
当時のヨーロッパでは紙の原料として、使い古した布などを使っていました。
しかし、紙の需要が増えるにつれて不足するようになったため新しい原料が必要でした。
その答えを見つけたのが、『昆虫誌』の作者としても知られる
フランスの科学者 レオミュール。

レオミュールはある時、スズメバチが樹皮や木材をかみ砕き、
唾液と混ぜて巣を作ることに気づきました。
その巣は紙によく似ていることも発見し
そこから木材を原料に紙が作れるのではないかと閃めきます。
そして、研究結果をフランス王立アカデミーで発表しました。
しかし、アイデアは良かったものの、実現には長い時間を要することになります。

まず、スズメバチの巣を材料に紙を作ることに成功したのがドイツ人のシェッフェル。
レオミュールの発表から50年近く過ぎた1765年のことでした。
それから75年後の1840年、やはりドイツ人のケラーが
「パルプ」を人工的に製造する方法を見つけます。

パルプは木材などの植物原料を機械的または化学的に処理して
セルロースを取り出した状態のもの。
現在の紙生産は、このパルプによるものが主流ですが、
ケラーはパルプを量産するための木材を細かく砕く機械も開発。
今に繋がる製紙業の技術が発明されたのです。

日本では明治時代の開国とともに洋風の紙生産がスタート。
明治5年には、国内最初の製紙会社が創業し、製紙業は文明開化とともに発展します。

紙の需要が飛躍的に拡大したのは、戦後から高度経済成長期。
やがて 日本は世界有数の紙・板紙生産国となり
2021年の紙・ボール紙の生産量は世界第3位です。

長い歴史の中、さまざまなアイデアによって作られた便利な“紙”という道具を、
今、私たちは使っているのです。
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