みらい図鑑

VOL.341「山梨生まれのオリーブオイル」

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国産オリーブオイル発祥の地といえば、香川県・小豆島ですが、
現在では産地も増え、生産農家さんも多くみられるようになりました。

今回、注目するのはそのうちのひとつ、
山梨県笛吹市生まれのオリーブオイルです。

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2016年に初の搾油が実現した、「笛吹オリーブオイル前田屋」。

代表の前田啓介さんは、
2012年に活動休止したロックバンド、レミオロメンのベーシストです。

音楽活動が一区切り終えたとき、
自分でゼロから新しいことを始めたいと考えた前田さん。

地元の仲間たちとの会話の中で、オリーブ栽培に着目したといいます。

「山梨には、野菜にお肉にワイン。
美味しいものがたくさんあるので、そういうものをつなぐオリーブオイルが、
みんなのものになっていけばいいなと思ったんです。」

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バンド活動休止後、地元・笛吹市に戻った前田さんは、
地域の耕作放棄地を開拓し、ゼロからオリーブの木を植えて、
オイルづくりに挑んできました。

2018年には大型台風の影響で、
オリーブの木が倒壊する災害にも見舞われた農園でしたが、
その後もオリーブへの愛情が失われることなく、栽培と搾油に励み、
今年、オリーブオイルの国際コンクールで「金賞」を受賞。

笛吹市産オリーブオイルの発展に貢献しています。

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人が喜んでくれることが、一番嬉しくもあり、大切な事だと語る前田さん。

自分がそういうものを作ることで、
興味を持った若者と一緒に広げていきたいと考えています。

「たとえば、音楽であろうと、僕たちが作っているオリーブオイルであろうと、
もっとも重要な材料って全部一緒で、それは、ものづくりに対する情熱と愛情。

それが、最初で最後の材料だと思っているんです。
それをしっかり持ち続けている人たちと、僕は出会うんですね。」

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夏は40℃、冬は−10℃近くにもなるこの地で搾れた、
「笛吹オリーブオイル前田屋」のオリーブオイル、
今シーズンの新作は、12月中旬以降に販売予定。

山梨の風景が凝縮された味を今から想像しながら、
冬を待つのも楽しそうですね。