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2024.06.23
応援します!中小企業の賃金アップ
賃上げに向けた取組を検討されている中小企業・小規模事業者の経営者の皆さん!
物価高に負けない賃上げの継続的な実現に向けた支援策があるのをご存知ですか?
迷ったらまずは相談!
今回は、「応援します!中小企業の賃金アップ」というテーマで学びました。
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物価高に負けない賃上げの継続的な実現に向けた支援策があるのをご存知ですか?
迷ったらまずは相談!
今回は、「応援します!中小企業の賃金アップ」というテーマで学びました。
(杉浦)
今日のテーマは「応援します!中小企業の賃金アップ」です。
(村上)
賃金アップっていうことは、「お給料が上がる」ってことですよね。これは興味あるかた、多いんじゃないですか?
(杉浦)
最近、食料品や電気・ガスなど、物の価格がバーンって上がってるじゃない。佳菜子ちゃんも感じることあるでしょ?
(村上)
めっちゃ感じます!特に電気代とか、あと、ガソリン!車に乗る人たちは頭を悩ませているんじゃないですか?
(杉浦)
駄菓子も、昔は10円で買えたのに、今だと買えないものもあるよね。その一方で、近頃は「賃上げ」のニュースもよく聞くようになったよね。「およそ30年ぶりに賃上げ率が5パーセントを超えた」とかね。
(村上)
聞きます、聞きます!お給料が上がるなんて、幸せなことですよね。
(杉浦)
実際、賃上げ率は33年ぶりの高水準を記録してはいるんだよね。でも、中小企業の賃上げ率は、大企業と比べると低いのよ。
(村上)
そうなんですよね。これはよく聞きます。
(杉浦)
実は日本にある企業の99パーセントは中小企業なんです。その中小企業で働いている人の数は、全体の70パーセントを占めているんだって。ということは、多くの日本人がまだ賃金アップを実感できていないのかもしれない。さらに、実際にまだ賃金アップされていないかたも少なくないかもしれない。
(村上)
この状況、なんとかならないんですかね。
(杉浦)
そう思うよね。そこで、「応援します!中小企業の賃金アップ」ということで、ここからは講師のかたに伺っていきましょう!中小企業庁事業環境部企画課係長の佐藤 義就さんです。
(村上)
佐藤さん、「中小企業の賃金アップを応援する」って、どういうことですか?
(佐藤)
はい。一般的に賃金を上げるためには、企業の売上げを伸ばしたり、また、生産性を向上させて利益を生み出し、それを従業員の方々に適正に還元する好循環を実現させなければなりません。そのため中小企業庁では、物価高に負けない中小企業の賃金アップに向けた支援策として、「中小企業の課題解決サポート支援」や、「チャレンジする中小企業を応援するための補助金制度」、また「賃上げ促進税制」など、様々な支援策をご用意しています。
(杉浦)
難しい言葉も出ましたけど、今日は、そうした取組の中から、二つの応援策をピックアップして学んでいきます。まずはこちら!「価格転嫁サポート窓口」。
(村上)
価格転嫁って、なんですか? 賃上げと関係があるものなんですか?
(杉浦)
もちろん、適正な価格転嫁あってこそ、賃上げが実現するんですよね、佐藤さん!
(佐藤)
はい。中小企業が賃上げを実現するためには、コストアップした分を販売価格に反映させて、賃上げ原資を確保しなければなりません。製造業の場合は、原材料費や光熱費、製品を生産するためにかかった人件費も含めて、価格が上がった分を販売価格に反映させる必要があります。しかし、実際には、下請け業者である受注側が発注側に対して「原材料費が値上がりしたので、販売価格を値上げさせてください。」という交渉はしづらい傾向があります。
(村上)
確かに、「値上げするなら、他と取引するよ。」って言われちゃいそうですよね。下請け業者は弱い立場ですね。
(佐藤)
しかし、それでは適正な取引とは言えません。そのため中小企業庁では、受注側、発注側の双方に積極的な価格交渉・価格転嫁を呼びかける広報や講習会、業界団体を通じた価格転嫁の要請などを実施しています。
(杉浦)
年に2回は、多くの中小企業に対して調査を実施し、業界や企業ごとに、きちんと交渉に応じているか、価格転嫁を行っているかを公表しているんですよね。
(村上)
公表されるとなると、企業のイメージにも関わりますから、より適正な取引を心掛けるようになりますよね。
(佐藤)
はい。昨年には「価格交渉をしやすい雰囲気は醸成されつつある」という調査結果が出ました。しかし、「交渉材料が準備できない」、交渉を断られたなどの理由で「価格交渉ができていない」企業も残念ながらまだ残っている状況です。
(村上)
どのように交渉すればいいのか、分からない企業もあるんじゃないですかね。
(杉浦)
そこで、利用していただきたいのが、「よろず支援拠点」に昨年7月に新たに設置された「価格転嫁サポート窓口」なんですよね。佐藤さん。
(佐藤)
はい。「よろず支援拠点」は、全国47都道府県に一つずつ設置している、国の経営相談窓口です。全国に1,000名を超える相談員が在籍しておりまして、足元の経営課題から中長期的な経営課題まで、「よろず」の名のとおり、経営に関するありとあらゆる相談に対応しています。
(杉浦)
相談員は、中小企業診断士や、社会保険労務士、税理士など、企業経営に欠かせない有資格者をはじめ、ITコーディネーターやフードコーディネーターなどの専門家もいるんですよね。
(佐藤)
はい。この「よろず支援拠点」に新たに設置された「価格転嫁サポート窓口」では、「価格転嫁をするために、どのように取り組んだらよいか分からない。」といった中小企業・小規模事業者の皆様のご相談に対応しています。
(杉浦)
なんと、相談は無料です!さらに、何度でも利用できるそうです。
(村上)
おぉ!とってもありがたいですね。佐藤さん、「よろず支援拠点」の「価格転嫁サポート窓口」では、どのようなサポートをしていただけるんですか?
(佐藤)
はい、ここでは、製造業とサービス業、二つ事例をご紹介します。ある製造事業者は「長年にわたり良好な関係を築いてきた取引先に対して、なかなか価格交渉を切り出しにくい」というお悩みを抱えていました。そこで、サポート窓口では、客観的にも説得力のある価格交渉資料の作成を勧め、原材料費や製品一つの製造にかかる人件費までをも見える化できるよう、アドバイスをしました。
(杉浦)
価格交渉の場に必ずしも決裁権がある人がいるわけじゃないから、取引先のどのかたが見ても、「値上がりは仕方ない」と納得してもらえる資料を作ったわけですね。
(佐藤)
はい。その結果、取引先の理解が得られ、原材料費、光熱費、人件費も含めて有益な話合いができて、価格転嫁が実現しました。
(佐藤)
しかも、資料作りをする中で、経営に関するそのほかの課題が整理され改善点が見つかったり、逆に、不良品率の少なさに気付いて自社の強みが明らかになったり、価格転嫁とは別の効果も得られたそうです。
(村上)
とってもプラスにつながっているんですね。
(佐藤)
また、ある居酒屋さんの例ですと、飲み物や食べ物の原料費が上がっているからメニューの価格を上げたいけれど、それでお客さんが離れてしまわないか不安だったそうです。そこでサポート窓口では、一律に値上げをするのではなく、戦略的に値上げを行うことをアドバイスしました。
(村上)
戦略的な値上げって、具体的にはどういうことですか?
(佐藤)
このケースでは、食べ物などのうち、特定のメニューだけを値上げし、利益率の高いビールなどは今までどおりの価格を維持して、そのことを、積極的にお客さんにPRすることをアドバイスをしました。そして、その結果、無事、お客さんが減ることなく価格転嫁することができたそうです。
(村上)
すごい!戦略的ですね。そのお店のお客さんは、「食べ物が値上がりしたことよりも、ビールが値上がりしていない」ことに魅力を感じて利用し続けてくれたってことですね。
(佐藤)
はい。「よろず支援拠点」の「価格転嫁サポート窓口」では、そういった客層なども、しっかり考慮した上でアドバイスをするので、価格転嫁に悩んでいる中小企業・小規模事業者の皆様は、まずはご相談していただければと思います。
(杉浦)
では、「中小企業の賃金アップのための支援策」、続いて、学んでいくのは、「中小企業省力化投資補助金」です。
(村上)
うわぁ!漢字ばっかりだ!!「中小企業 省力化 投資 補助金」佐藤さん、これはどういった補助金なんですか?
(佐藤)
はい。こちらは、人手不足に悩む中小企業・小規模事業者が、その課題を解決するために汎用製品を導入する場合に利用できる補助金制度です。
(杉浦)
例えば、ビジネスホテルなどが自動チェックイン機やお掃除ロボットを導入したり、飲食店が配膳ロボットを導入する場合、その導入にかかる費用の一部を補助してくれるんだって。ロボットが導入されれば人手が少なくて済むし、従業員の皆さんの負担も軽くなって業務を効率化できるから、生産性を上げることが期待できると。
(村上)
なるほど!それで売上げが上がれば、従業員のお給料も上げられるってことですね。
(杉浦)
そういう事だね。しかも、この制度、めちゃくちゃ画期的なんですよね、佐藤さん!
(佐藤)
はい。通常、企業が補助金制度を申請するには、複数の要件を満たす必要があります。事業計画なども作成して提出しなければなりません。ロボットを導入するのであれば、同様のロボットを複数検討して、最も適していると思われるロボットを決め、そのロボットを導入すると、どのように業務が効率化されて、どの程度の競争力強化が期待できるのか、などなど、示すんです。
(村上)
それって、とっても大変ですよね。ただでさえ人手不足なのに。
(佐藤)
そのため、中小企業庁では、製品のカタログをご用意しました!あらかじめ、中小企業庁がメーカー等と協議を行い、「この業種の、この工程に、このロボットを導入すれば、どのくらい業務を効率化できて、人手不足の解消が期待できる」というところまで明確化した製品をあらかじめ審査してカタログ化したんです。この中から製品を選べば、A4判1枚程度の計画書で済みます。また、申請手続を製品の販売事業者がサポートしてくれるメリットもあります。
(杉浦)
このカタログから選べば、面倒な書類がちょっとで済むってことだよね。カタログはネットで公開されているので、僕も事前に見ましたけども、製品の中にはネット通販の巨大倉庫等で利用されているような「無人搬送車」というものもありました。この製品を導入すると、荷物の移動が自動になるから、ミスや作業ムラがなくなることもあって業務が大幅に効率化されるみたいだよ。
(村上)
えー、分かりやすいんですね。ちなみに補助金って、どれくらい補助してもらえるものなんですか?
(佐藤)
この「中小企業省力化投資補助金」の補助率は、製品を購入する費用の2分の1であって、事業者の規模にもよりますが、最大1,500万円まで補助が可能です。
(村上)
すごいサポートですね!!
(佐藤)
中小企業庁では、物価高に負けない賃上げの継続的な実現に向けて、安定的に賃上げの資金源が確保できるように、様々な支援を進めています。「中小企業省力化投資補助金」以外にも、最大50億円の補助が可能な補助金制度もご用意しています。賃上げに向けた取組をご検討されている中小企業・小規模事業者の経営者の皆様は、まず「よろず支援拠点」にご相談ください。中小企業庁のホームページの相談窓口一覧をご覧いただければ、お近くのよろず支援拠点のホームページをすぐに見つけることができます。
(村上)
今日、私が注目したのは「価格転嫁サポート窓口」です。相談できる場所があるということをまずは知って欲しいなと思ったので、これにしました。
(杉浦)
僕が注目したのは、「中小企業 賃金アップ 応援サポート」です。色んな角度からのサポートがあるからね。
「 関連リンク 」
・中小企業庁「価格転嫁サポート窓口」
・よろず支援拠点全国本部
今日のテーマは「応援します!中小企業の賃金アップ」です。
(村上)
賃金アップっていうことは、「お給料が上がる」ってことですよね。これは興味あるかた、多いんじゃないですか?
(杉浦)
最近、食料品や電気・ガスなど、物の価格がバーンって上がってるじゃない。佳菜子ちゃんも感じることあるでしょ?
(村上)
めっちゃ感じます!特に電気代とか、あと、ガソリン!車に乗る人たちは頭を悩ませているんじゃないですか?
(杉浦)
駄菓子も、昔は10円で買えたのに、今だと買えないものもあるよね。その一方で、近頃は「賃上げ」のニュースもよく聞くようになったよね。「およそ30年ぶりに賃上げ率が5パーセントを超えた」とかね。
(村上)
聞きます、聞きます!お給料が上がるなんて、幸せなことですよね。
(杉浦)
実際、賃上げ率は33年ぶりの高水準を記録してはいるんだよね。でも、中小企業の賃上げ率は、大企業と比べると低いのよ。
(村上)
そうなんですよね。これはよく聞きます。
(杉浦)
実は日本にある企業の99パーセントは中小企業なんです。その中小企業で働いている人の数は、全体の70パーセントを占めているんだって。ということは、多くの日本人がまだ賃金アップを実感できていないのかもしれない。さらに、実際にまだ賃金アップされていないかたも少なくないかもしれない。
(村上)
この状況、なんとかならないんですかね。
(杉浦)
そう思うよね。そこで、「応援します!中小企業の賃金アップ」ということで、ここからは講師のかたに伺っていきましょう!中小企業庁事業環境部企画課係長の佐藤 義就さんです。
(村上)
佐藤さん、「中小企業の賃金アップを応援する」って、どういうことですか?
(佐藤)
はい。一般的に賃金を上げるためには、企業の売上げを伸ばしたり、また、生産性を向上させて利益を生み出し、それを従業員の方々に適正に還元する好循環を実現させなければなりません。そのため中小企業庁では、物価高に負けない中小企業の賃金アップに向けた支援策として、「中小企業の課題解決サポート支援」や、「チャレンジする中小企業を応援するための補助金制度」、また「賃上げ促進税制」など、様々な支援策をご用意しています。
(杉浦)
難しい言葉も出ましたけど、今日は、そうした取組の中から、二つの応援策をピックアップして学んでいきます。まずはこちら!「価格転嫁サポート窓口」。
(村上)
価格転嫁って、なんですか? 賃上げと関係があるものなんですか?
(杉浦)
もちろん、適正な価格転嫁あってこそ、賃上げが実現するんですよね、佐藤さん!
(佐藤)
はい。中小企業が賃上げを実現するためには、コストアップした分を販売価格に反映させて、賃上げ原資を確保しなければなりません。製造業の場合は、原材料費や光熱費、製品を生産するためにかかった人件費も含めて、価格が上がった分を販売価格に反映させる必要があります。しかし、実際には、下請け業者である受注側が発注側に対して「原材料費が値上がりしたので、販売価格を値上げさせてください。」という交渉はしづらい傾向があります。
(村上)
確かに、「値上げするなら、他と取引するよ。」って言われちゃいそうですよね。下請け業者は弱い立場ですね。
(佐藤)
しかし、それでは適正な取引とは言えません。そのため中小企業庁では、受注側、発注側の双方に積極的な価格交渉・価格転嫁を呼びかける広報や講習会、業界団体を通じた価格転嫁の要請などを実施しています。
(杉浦)
年に2回は、多くの中小企業に対して調査を実施し、業界や企業ごとに、きちんと交渉に応じているか、価格転嫁を行っているかを公表しているんですよね。
(村上)
公表されるとなると、企業のイメージにも関わりますから、より適正な取引を心掛けるようになりますよね。
(佐藤)
はい。昨年には「価格交渉をしやすい雰囲気は醸成されつつある」という調査結果が出ました。しかし、「交渉材料が準備できない」、交渉を断られたなどの理由で「価格交渉ができていない」企業も残念ながらまだ残っている状況です。
(村上)
どのように交渉すればいいのか、分からない企業もあるんじゃないですかね。
(杉浦)
そこで、利用していただきたいのが、「よろず支援拠点」に昨年7月に新たに設置された「価格転嫁サポート窓口」なんですよね。佐藤さん。
(佐藤)
はい。「よろず支援拠点」は、全国47都道府県に一つずつ設置している、国の経営相談窓口です。全国に1,000名を超える相談員が在籍しておりまして、足元の経営課題から中長期的な経営課題まで、「よろず」の名のとおり、経営に関するありとあらゆる相談に対応しています。
(杉浦)
相談員は、中小企業診断士や、社会保険労務士、税理士など、企業経営に欠かせない有資格者をはじめ、ITコーディネーターやフードコーディネーターなどの専門家もいるんですよね。
(佐藤)
はい。この「よろず支援拠点」に新たに設置された「価格転嫁サポート窓口」では、「価格転嫁をするために、どのように取り組んだらよいか分からない。」といった中小企業・小規模事業者の皆様のご相談に対応しています。
(杉浦)
なんと、相談は無料です!さらに、何度でも利用できるそうです。
(村上)
おぉ!とってもありがたいですね。佐藤さん、「よろず支援拠点」の「価格転嫁サポート窓口」では、どのようなサポートをしていただけるんですか?
(佐藤)
はい、ここでは、製造業とサービス業、二つ事例をご紹介します。ある製造事業者は「長年にわたり良好な関係を築いてきた取引先に対して、なかなか価格交渉を切り出しにくい」というお悩みを抱えていました。そこで、サポート窓口では、客観的にも説得力のある価格交渉資料の作成を勧め、原材料費や製品一つの製造にかかる人件費までをも見える化できるよう、アドバイスをしました。
(杉浦)
価格交渉の場に必ずしも決裁権がある人がいるわけじゃないから、取引先のどのかたが見ても、「値上がりは仕方ない」と納得してもらえる資料を作ったわけですね。
(佐藤)
はい。その結果、取引先の理解が得られ、原材料費、光熱費、人件費も含めて有益な話合いができて、価格転嫁が実現しました。
(佐藤)
しかも、資料作りをする中で、経営に関するそのほかの課題が整理され改善点が見つかったり、逆に、不良品率の少なさに気付いて自社の強みが明らかになったり、価格転嫁とは別の効果も得られたそうです。
(村上)
とってもプラスにつながっているんですね。
(佐藤)
また、ある居酒屋さんの例ですと、飲み物や食べ物の原料費が上がっているからメニューの価格を上げたいけれど、それでお客さんが離れてしまわないか不安だったそうです。そこでサポート窓口では、一律に値上げをするのではなく、戦略的に値上げを行うことをアドバイスしました。
(村上)
戦略的な値上げって、具体的にはどういうことですか?
(佐藤)
このケースでは、食べ物などのうち、特定のメニューだけを値上げし、利益率の高いビールなどは今までどおりの価格を維持して、そのことを、積極的にお客さんにPRすることをアドバイスをしました。そして、その結果、無事、お客さんが減ることなく価格転嫁することができたそうです。
(村上)
すごい!戦略的ですね。そのお店のお客さんは、「食べ物が値上がりしたことよりも、ビールが値上がりしていない」ことに魅力を感じて利用し続けてくれたってことですね。
(佐藤)
はい。「よろず支援拠点」の「価格転嫁サポート窓口」では、そういった客層なども、しっかり考慮した上でアドバイスをするので、価格転嫁に悩んでいる中小企業・小規模事業者の皆様は、まずはご相談していただければと思います。
(杉浦)
では、「中小企業の賃金アップのための支援策」、続いて、学んでいくのは、「中小企業省力化投資補助金」です。
(村上)
うわぁ!漢字ばっかりだ!!「中小企業 省力化 投資 補助金」佐藤さん、これはどういった補助金なんですか?
(佐藤)
はい。こちらは、人手不足に悩む中小企業・小規模事業者が、その課題を解決するために汎用製品を導入する場合に利用できる補助金制度です。
(杉浦)
例えば、ビジネスホテルなどが自動チェックイン機やお掃除ロボットを導入したり、飲食店が配膳ロボットを導入する場合、その導入にかかる費用の一部を補助してくれるんだって。ロボットが導入されれば人手が少なくて済むし、従業員の皆さんの負担も軽くなって業務を効率化できるから、生産性を上げることが期待できると。
(村上)
なるほど!それで売上げが上がれば、従業員のお給料も上げられるってことですね。
(杉浦)
そういう事だね。しかも、この制度、めちゃくちゃ画期的なんですよね、佐藤さん!
(佐藤)
はい。通常、企業が補助金制度を申請するには、複数の要件を満たす必要があります。事業計画なども作成して提出しなければなりません。ロボットを導入するのであれば、同様のロボットを複数検討して、最も適していると思われるロボットを決め、そのロボットを導入すると、どのように業務が効率化されて、どの程度の競争力強化が期待できるのか、などなど、示すんです。
(村上)
それって、とっても大変ですよね。ただでさえ人手不足なのに。
(佐藤)
そのため、中小企業庁では、製品のカタログをご用意しました!あらかじめ、中小企業庁がメーカー等と協議を行い、「この業種の、この工程に、このロボットを導入すれば、どのくらい業務を効率化できて、人手不足の解消が期待できる」というところまで明確化した製品をあらかじめ審査してカタログ化したんです。この中から製品を選べば、A4判1枚程度の計画書で済みます。また、申請手続を製品の販売事業者がサポートしてくれるメリットもあります。
(杉浦)
このカタログから選べば、面倒な書類がちょっとで済むってことだよね。カタログはネットで公開されているので、僕も事前に見ましたけども、製品の中にはネット通販の巨大倉庫等で利用されているような「無人搬送車」というものもありました。この製品を導入すると、荷物の移動が自動になるから、ミスや作業ムラがなくなることもあって業務が大幅に効率化されるみたいだよ。
(村上)
えー、分かりやすいんですね。ちなみに補助金って、どれくらい補助してもらえるものなんですか?
(佐藤)
この「中小企業省力化投資補助金」の補助率は、製品を購入する費用の2分の1であって、事業者の規模にもよりますが、最大1,500万円まで補助が可能です。
(村上)
すごいサポートですね!!
(佐藤)
中小企業庁では、物価高に負けない賃上げの継続的な実現に向けて、安定的に賃上げの資金源が確保できるように、様々な支援を進めています。「中小企業省力化投資補助金」以外にも、最大50億円の補助が可能な補助金制度もご用意しています。賃上げに向けた取組をご検討されている中小企業・小規模事業者の経営者の皆様は、まず「よろず支援拠点」にご相談ください。中小企業庁のホームページの相談窓口一覧をご覧いただければ、お近くのよろず支援拠点のホームページをすぐに見つけることができます。
(村上)
今日、私が注目したのは「価格転嫁サポート窓口」です。相談できる場所があるということをまずは知って欲しいなと思ったので、これにしました。
(杉浦)
僕が注目したのは、「中小企業 賃金アップ 応援サポート」です。色んな角度からのサポートがあるからね。
「 関連リンク 」
・中小企業庁「価格転嫁サポート窓口」
・よろず支援拠点全国本部